30代で中途入社し、現場代理人としてチームの中核を担う吉田さん。
ベテランと若手の間に立ち、現場全体の潤滑油として機能する彼にとって、「雰囲気が良い」は単なる居心地の良さではありません。チームで成果を出すための実践的な方法です。
現場で一番大切にしていること
吉田さんが大切にしているのは、雰囲気の良さです。
以前の職場では、現場が常にピリピリしており、罵声が飛び交うこともありました。その経験があるからこそ、今の現場では嫌な気持ちで仕事をしないことを大切にしています。
雰囲気が良ければ、コミュニケーションが円滑になり、若手も挑戦できる。結果として、安全で品質の高い仕事につながると考えています。
若手の自主性を引き出す
若手の日比野さんは、自主的に最新の測量技術を習得していました。
吉田さんはその意欲とスキルを信頼し、工程の要となる鋼管杭打設の全プロセスを任せました。
経験がないと判断できない問題は、ベテランの服部さんに相談できる。若手が挑戦し、ベテランが支え、相談しやすい環境がある。この3つが噛み合ったことで、日比野さんは大役をやり遂げ、成長しました。
会社全体で支える文化
大きなトラブルのときほど、会社全体のサポート体制のありがたみを感じるといいます。
堀川の現場で戦時中に使われていた可能性のある物質が出てきた際、対応に追われるなか、秋元さんが親身に相談に乗ってくれました。
直接的な答えを出すだけでなく、市との協議に同席し、電話で相談に乗る。ただ隣にいて話を聞いてくれるだけでも、大きな安心感がありました。
最近の現場でも、クレーンの移動方法をめぐって安全とコストの板挟みになったとき、秋元さんが現場の意見に寄り添い、渡辺部長も現場の判断を尊重しました。
若手育成で意識していること
吉田さんが意識しているのは、役割分担を明確にし、責任を持たせることです。
目の前の作業だけでなく、その仕事が全体にどうつながるのかを理解するには、最初から最後まで担当してみるのが一番です。
若手には、応援ではなく、一つの業務を責任者として任せます。失敗も経験の一部として捉え、大きな問題にならないようフォローしながら挑戦させます。
先を見据えた経験
現場の合間に、若手へ足場の図面をゼロから描かせることがあります。
外注することも多い作業ですが、一度自分で描いてみることで構造を理解し、将来、的確な指示が出せるようになります。
一見遠回りに見える経験が、対応力を高め、現場を任せられる技術者へ育てます。
一緒に働きたい人
吉田さんが一緒に働きたいのは、自分で物事を考えられて、責任感のある人です。
言われたことをこなすだけでなく、この仕事が次にどうつながるのかまで考え、当事者意識を持って取り組める人。
同時に、自分の考えに固執せず、周りの意見に耳を傾け、臨機応変に対応できるしなやかさも大切です。